NCLEXとは?アメリカ看護師になるための国家試験!テスト予約方法や合格率などを解説
こんにちは!
日米看護師カメナースです。
NCLEX-RNとは、National Council Licensure Examination for Registered Nurseの略で「エヌ・クレックス・アール・エヌ」と呼ばれます。
アメリカ看護師国家試験ことです。
NCSBN:National Council of State Boards of Nursingにてテスト作成されています。
この記事は、アメリカ看護師試験「NCLEX」について紹介する記事です。
日本の看護師国家試験(通称:国試)との違い、NCLEX受験できる場所や試験の特徴、出題される範囲までテストの全貌が把握できるようにまとめてみました。
NCSBN(National Council of State Boards of Nursing)より発表の新しいNCLEX(NGN)が2023年4月から、いよいよ始まりました!
NGNにて合格の方もでてます!NCLEXテスト勉強中のみなさん!引き続き頑張ってください!
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- アメリカ看護師国家試験「NCLEX-RN」
NCLEX-RNテストはどこで受けられるの?
NCLEX-RNテスト予約方法は? - NCLEX-RNと日本看護師国家試験の違い
Youtube動画 - NCLEX-RNってどんな試験?
- 新NCLEX-RN(NGN)の出題問題数は?試験時間は何時間?
- 遂に!2023年4月よりスタート!Next Generation NCLEX:ネクストジェネレーションNCLEXテスト
- NCLEX-RNのテスト形式:チュートリアル
多項選択式問題はどんなもの?
複数選択問題はどんなもの? - NCLEX-RN試験の範囲
多岐に渡る看護分野の種類
患者のニーズ:4つのカテゴリー - アメリカ正看護師試験NCLEX-RNの試験前に必ず確認するべきホームページ
- まとめ
アメリカ看護師国家試験「NCLEX-RN」
「NCLEX-RN」は「NCLEX」と「RN」の部分に分かれてます。前者の「NCLEX」とは国家試験のことで、「RN」が看護師のことを示します。
NCLEXに「PN」をプラスしたNCLEX-PNは、アメリカ「准看護師」になるための試験の名前です。
つまり、 Registered Nurse(RN)は看護師、Practical Nurse(PN)准看護師ということです。それぞれの国家試験があるということです。
アメリカは准看も国家試験なんてすね。日本の准看は国じゃなくって知事資格ですもんね...
NCLEX-RNテストはどこで受けられるの?
アメリカ、日本、カナダ、オーストラリアなど世界中にテスト会場があります。
日本の看護師にもうれしいことに日本にも会場ありますよ(^^)
会場は、東京と大阪です。
詳しい試験会場を確認したいときは下のNCSBNのリンクから確認してくださいね。
NCSBN・NCLEX-RNテスト会場を調べるためのリンク
海外留学なしでNCLEX-RN合格に成功したカメナース運営チームのみいこちゃんの受験コラムはリンクよりご覧いただけます。
みいこちゃんのプロフィールはこちらから
NCLEX-RNテスト予約方法は?
テスト予約は、インターネット登録または電話登録できます。
ときどき混乱する方がいるテスト予約方法NCLEX の受験資格を得るのが各州の看護審議会(看護ボードetc.)で、テストスケジュールを管理したり会場を整備してるのがPearson VUE(ピアソンビュー)という機関です。
NCLEX-RNテストを受けるまでの道のり
- CGFNS審査合格(州によりスキップできる)
- NRBへのライセンス/登録を申請
- Pearson VUEに登録して受験料を支払い
- Pearson VUEから次の情報・登録の受領の確認とテストの承認ATTが届くまでテスト予約を待ちます。
- Pearson VUEEでテスト日予約を入れます。
- 予約を入れたテストセンターで受験!(頑張って!)
NCLEX-RNテスト予約は2段階プロセスです。1)2)順に説明するね。
1)NCLEX の受験資格を得る
1)免許・登録を 希望する看護規制機関(NRB)に免許・登録申請申し込みをします。
例えば、ニューヨーク州看護師になるための場合は、NYSEDに提出を要求された書類をアップロードしたり、費用の支払いします。
これは、NCLEX の受験資格を得るためです。
NCLEXテストを受けるには、看護規制機関(NRB)の資格要件をすべて満たしていることが条件になります。
2)Pearson VUE(ピアソンビュー)試験日予約を得る
2)次に、インターネット登録、または電話登録のいずれかの方法を使用して、Pearson VUE(ピアソンビュー)にNCLEXに登録します。
登録にはPDFファイル プログラムコードが必要です。日本の場合はJP99F00000ですが予約の寸前に必ず下のリンクからではなく、ncsbn.org の元サイトから確認するようにしてください。
プログラムコードリンク
登録時にメールアドレスを提供する必要があります。
Pearson VUEからの連絡は、電子メールでのみ入手することができます。
テスト予約を入れたら90日ルールがあるので、電子メールがスパムBOXや迷惑メールBOXに入り、メールが届いているのに気が気が付けてなかった!
などに注意してくださいね。
インターネット登録で予約する場合
PearsonVUEのウェブサイトにて、インターネット登録を完了させます。
PearsonVUEのウェブサイトにて費用を支払います。
費用はクレジットカード、デビットカード、またはプリペイドカード(VISA・MasterCardまたはAmerican Expressのみ)を使用して支払いができます。
日本のテストセンターで受験する場合は、アメリカ国内のテストセンターで受験するよりも150ドル費用が高くなります。
電話登録で予約する場合
クレジットカード、デビットカード、またはプリペイドカード(VISA・MasterCardまたはAmerican Expressのみ)を手元に用意して、PearsonVUEサービスに電話をします。
テスト受験番号 ATTが届かない!などの問題が起きてしまったときも上記のPearsonVUEサービスのリンクから連絡することができます。
「1人で手続きするの不安だよ...」
気持ちよくわかります。私も同じでしたから...
不安な方はお気軽にメンター相談チケットご利用ください。
NCLEX-RNテスト登録期限に注意してください!
NCLEX-RNと日本看護師国家試験の違い
日本の看護師国家試験は年に1回のみでしたよね?
年1回のみと思うと緊張がマックスになっちゃいます...
はい。日本はみんな一緒に寒い冬に1回だけだよね。亀看護塾に来てくれてるみゆちゃん、これから国試だっだものね。それと比べ
アメリカ看護師試験(NCLEX-RN)は受験者の予定に合わせて毎日予約ができちゃうのよ。
NCLEX-RNは毎日受験できるので気が楽よね。
日本の国試合格して免許が発行されたら、なるべく早くにNCLEX-RN受けたいのでアメリカ受験いつでもOK!!って、めちゃ助かる...
いつでも予約OKだからと言って「気楽に受験してみると良いですよ」って意味ではないので勘違いしちゃわないようにね。
National Council of State Boards of Nursing: NCSBNの調査によると
私たち日本人のように英語を母国語としていない、海外の看護学校を卒業した看護師が受験した場合の
1回目NCLEX-RNテスト合格率は80%台。
再テスト合格率が50%台。
アメリカの看護学校の卒業生の1回目NCLEX-RNテスト合格率は90%台です。
1回目のテスト合格率はまずまずなのに、2回目合格率はカツーンと下がってますね。
海外の看護学校を卒業した看護師は受験する前にかなりテスト勉強をするかと思います。そのやり方があまり効率的でなかった場合、勉強方法が悪い。つまり合格できなかったことのショックでモチベーションがだだ下がりしてしまうことになることが多いみたい...
もし試験に落ちたときは「45〜90日後」に再度試験を受けれます。 州によって違いあって、3回テストに落ちてしまうと認定された講座を受けないと次のテスト受けられませんよ、、、そんな州もあります。
その他、NCLEX-RNと日本看護師国家試験の違いについて、次のYoutube動画にまとめています。
動画以外にも、下記の記事でもまとめています。よろしかったらご覧ください。
NCLEX-RNってどんな試験?
NCLEX-RNは、CAT(Computer Adaptive Test)と呼ばれるテストで、コンピューターを使います。
日本の看護師試験は紙と鉛筆を使用するマークシート形式の試験ですので、だいぶ違った形式のテストですね。。
NCLEX-RNのテスト、パソコン操作わからないから大変そう( ´△`)......
大丈夫です。パソコン音痴な私でも操作できました。マウスを使ってクリック、ドラック、数字をタイプができればOKです。
どんなテストなのか2023年4月から始まった新しいNCLEX-RNテスト(NGN)の説明動画をリンクから見れますよ。デモテストも無料でダウンロードできますので、これからNGNにチャレンジする方は、活用されると良いですよ。
新NCLEX-RN(NGN)の説明リンク:
Vimeoで見る
Youtubeで見る
無料デモテストお試しリンク
CATの特徴は、受験者によって『問題の種類』も違えば、『出題される問題の数』も違うこと。
コンピューターが無作為にあなただけの問題を出題します。
テストの始めの方は比較的簡単な問題が出題され、正解していくと徐々に難易度が上がっていきます。
問題に間違って答えた場合は、次の問題の難易度が下がり、正解したらまた上がる、これが繰り返される仕組みです。
こうすることによって受験者の学力が判断されていきます。
新NCLEX-RN(NGN)の出題問題数は?試験時間は何時間?
2023年現在の新NCLEX-RN(NGN)は、70〜135問で出題されます。最短テストでは、70項目が採点され、15項目(プレテスト質問)は採点されません。
以前は、最も少なくて75問、最大265問出題されていた時期もありますが、コロナ禍の予期には、60〜130問でした。
最小限の出題問題数の受験者は52問の独立した問題と3つのケーススタディーでテストに合格できる可能性があります!
以前は、受験者全員が、6時間の制限時間が与えられてました。2023年から5時間と短くなってます。
アメリカのNCLEXテストってすごいですね...
テスト問題の数が日本の看護師国家試験より少ないからラッキー!だな....
NCLEXテストの内容は、3年毎に見直しされて変更されます。
遂に!2023年4月よりスタート!Next Generation NCLEX:ネクストジェネレーションNCLEXテスト
新しいNCLEXは2023年4月に開始!
NCSBN(National Council of State Boards of Nursing)の新しいNCLEX(NGN)は2023年4月に開始!
新しいNCLEX
The Next Generation NCLEX (NGN)は、実際のケーススタディを使用して、看護師がより批判的に考え、正しい決定を下せるように支援される試験に変わります。
研究では、新人看護師の間で臨床判断能力が不足しているらしいのです。医療過誤は米国で3番目に多い死因です。そのためアメリカの雇用主の5分の1のみが、新人看護師の意思決定能力に満足しているとの結果らしいのです。
この研究や最近のNCLEXテスト受験者から集められたデータをもとに
NGNでは、看護の現場で実際に使うケーススタディが試験に組み込まれます。さまざまな医療環境で看護師が下さなければならない重要な決定の種類が反映されます。
サンダース(Saunders)の本は、アメリカの大学の先生やアメリカ人のアメリカ看護師になった友人も薦める本でNCLEX-RN試験対策用の本の中ではベストセラーになっている本です。エディションもよく新しいバージョンへアップデートされている本なので最新バージョンが手に入れやすい本です。
Saunders Comprehensive Review for the NCLEX-RN Examination, 8e
アメリカのアマゾンからしか買うことができなかったのですが日本のアマゾンでも買うことができるようになってます。
Saunders Comprehensive Review for the NCLEX-RN Examination, 9e
この本の著者Ms.Lindaは、エルゼビアのNext Generation NCLEX 対象分野の専門家およびコンサルタントでもあります。2023年4月以降のネクストジェネレーションNCLEX受験を計画中の看護師さんはMUST HAVE!!
アメリカに既に住んでいる人は、USAアマゾンから買った方が安いです。リンク貼っておきます。
Strategies for Student Success on the Next Generation NCLEX (NGN) Test Items
受験スキルを高めて、次世代 NCLEXテストに合格しましょう! NGN に表示されるすべての質問タイプが含まれており、テストで強調されている臨床的判断スキルを開発するのに役立ちます。
NCLEX-RNのテスト形式:チュートリアル
多項選択式問題はどんなもの?
複数選択問題はどんなもの?
もう無料でできるNCLEX用パソコン操作練習(NCLEX Tutorial)は、やってみましたか?
まだの方は、下記のリンクから試してみてください。
無料お試しリンク:NCLEX Candidate Tutorial – English
NCLEX-RNのほとんどの問題は、多項選択式問題です。
そのほかにNCLEX用パソコン操作練習でもあった複数選択問題、計算問題、順番並べ替え問題も少しだけ出題されます。
NCLEX-RN試験の範囲
多岐に渡る看護分野の種類
NCLEX-RNテストは、
- 看護基礎(生化学、微生物学、病理学、薬理学、解剖生理学、免疫学・心理学、公衆衛生学、法学)
- 内科(消化器・呼吸器・循環器・脳神経・血液)
- 外科(消化器・呼吸器外科・循環器・脳神経・整形)
- 成人・母性・小児・老年・在宅
- 精神科・耳鼻科・眼科・泌尿器科・婦人科・皮膚科
患者のニーズ:4つのカテゴリー
上記それぞれの医療科の中に患者のニーズとして4つのカテゴリーに分かれて出題されます。
詳しく見ていきましょう。
1. 安全で効果的なケア環境
(Safe and Effective Care Environment)
看護師は他の医療従事者共に、安全で効果的なケアや指導をおこなうことで、患者様が望む成果達成を促進する
ケア管理(Management of Care)
患者様の自己決定のサポート、ライフプランニング、優先順位の決定、倫理的実践、ケースマネージメント、インフォームドコンセント、患者権利の保護管理、学際的な医療チームとのコラボレーションにより成果達成を促進、臓器移植のコンセプトや管理、ケアの継続性の重要さを指導など
安全と感染予防管理(Safety and Infection Control)
事故、エラー、傷害防止について、緊急時の対応計画、機器の安全な使用、セキュリティ計画、人間工学的原理や標準的な使用上の注意、有害物質および感染性物質に基づく予防措置、手術機械の無菌操作、自宅での安全管理、インシデントや不測の事態時の報告レポート、安全装置の使用方法など
2. 健康増進とメンテナンス
(Health Promotion and Maintenance)
看護師は、患者様に直接的な看護や根本的な健康問題の予防および早期発見を通じて患者様の期待される成長や知識を提供する 老化に伴うハイリスク行動、疾病予防、産前、産褥、産後や新生児のケアやライフスタイルの選択肢の指導など、発達段階に応じた看護や指導、健康診断、疾病予防や健康増進についてなど
3. 心理社会的統合性(Psychosocial Integrity)
看護師は、ストレスに満ちた出来事を経験している患者様や急性または慢性の精神病を有する患者様へ感情的、精神的、社会的幸福を促進し支援する看護や指導をする。
悲しみや喪失への看護、化学物質やドラックなどへの依存性、メンタルヘルスプロモート、ストレス‘マネージメント、危機介入への看護、文化的意識や文化的影響が及ぼすもの、サポートシステムの利用方法、治療的コミニュケーションの方法、終末期看護、虐待/無視などの家族力学やサポート、健康への宗教的および健康への影響など
4. 生理的統合性
(Physiological Integrity)
看護師は、ケアと快適さを提供し、患者様のリスクの可能性を減らし、健康の変化を管理することによって身体の健康と健康を促進する。
基本的なケアと快適性(Basic Care and Comfort)
栄養と口腔の水分補給、休息と睡眠や運動可動性、薬物を使用せず快適を提供する方法、個人衛生など
薬理学的および非経口的療法(Pharmacological and Parenteral Therapies)
薬の薬効/相互作用/副作用/禁忌、薬により期待される行動や結果、投薬管理、血液と血液製品療法、非経口/静脈内治療、薬理学的疼痛管理、中心静脈アクセスデバイス管理、点滴薬液投与量計算など
リスクポテンシャルの低減(Reduction of Risk Potential)
バイタルサインの変化/異常、診断テスト、外科手術による合併症の可能性、健康状態の変化時の対応手順、検査結果の読み方、合併症の可能性、検査/治療の手順など
生理学的適応(Physiological Adaptation)
身体機能変化、医療緊急事態の対応方法、人体液体と電解質の不均衡について(電解質バランス)、病態生理、循環血液量/血行動態、治療に対する予期せぬ反応時の対応方法、疾病の管理など
アメリカ正看護師試験NCLEX-RNの試験前に必ず確認するべきホームページ
このページでは、コンピューターによるCATテスト(Computer Adaptive Test)の方法や項目、候補掲示板、Webチュートリアルを含む試験の詳細が記載された、NCSBN(テストを主宰する組織)のウェブサイトです。
それから、NCSBNのウェブサイトの中で、年度の最新の状態に更新される「NCLEX CANDIDATE BULLETIN」は試験前に必ず確認して目を通しましょう!
毎年発行されるので、変更点も必ず確認してからテストに挑みましょう!
NCSBN :NCLEX CANDIDATE BULLETIN へのリンク
まとめ
以上です。今回はNCLEX-RNってどんな試験?こんなテーマでまとめてみました。
試験の当日のことや体験談などのさらに詳しくは次の記事をご覧ください。
【NCLEX】アメリカナース試験当日の様子・持ち物・注意点と体験談
これからアメリカ看護師免許の取得を考えている看護師さんから、よく質問を受ける内容を、私、先輩、後輩、友人の当日の体験談を紹介した記事です。試験当日の持ち物、持ち込んではいけないもの、注意点、試験最中の様子などもまとめています。
日本の看護師免許を活かして、NCLEX-RN受験できるかどうか審査してもらう手続きなど「英語で書かれているので大変そう」って思う方のために、私カメナースが実際に受験するときに行った全てについて解説した記事もあります。
【アメリカ国際看護師】日本看護師免許を活かし取る方法|手続き・留学・疑問解決まとめ
アメリカ国際看護師になるには、日本の看護師免許を活すことができるの?なりたいけど、英語できないし、自分で手続きできるのかな?将来は海外移住したいし。この記事では、アメリカ看護師免許をとるための心配や疑問を全て解決できるようにまとめました。
こちらは、アメリカと日本の看護師の違いについて徹底比較した記事です。年収や待遇などが日本の比ではありません。
看護職には、看護助手、准看護師、看護師、保健師、助産師、ナースプラクティショナー、麻酔看護師と種類がありますが、日米比べて「どのように違うのか?」こんな疑問に答えます。仕事内容から年収まで、アメリカ看護師の魅力も含めて徹底比較してみました。