【日本の看護師さん必見!】常夏の島ハワイで看護師になる方法
こんにちは!
日米看護師カメナースです。
世界中の人たち、特に日本人の憧れの地ハワイ。
観光局のホームページをのぞいみれば、魅力的なことがたくさん書いてあります。
南国ハワイの写真を見ているだけでも癒される...
そこで今回は、
「日本で看護師をしている方やこれから看護師を目指している方」が、 「将来ハワイで看護師として働くためにはどうすれば?」
のテーマで記事を書いています。
記事の内容
ハワイ州も含め、アメリカの看護師になるためのNCLEX-RN
ハワイ州も含め、アメリカの看護師になるためには、日本と同じように試験を受けて合格しなければなりません。
その試験の名前が
「NCLEX-RN(看護師のための国家試験: National Council Licensing Examination for Registered Nurse)」です。「エヌクレックス・アールエヌ」と呼びます。
NCLEXには2つの種類があり、
NCLEX-RN(看護師)Registered Nurse:レジスタード・ナース
NCLEX-PN(准看護師)Practical Nurse:プラクティカル・ナース
NCLEX-RN
通常、日本の看護師が目指すのは「NCLEX-RN」の看護師です。
日本の看護師免許を活かして『看護実習なし』『独学』もで、アメリカの看護師免許が取れ、高学歴であるほどビザスポンサーを探しやすくなるからです。
ハワイ州の看護師として働くためのビザスポンサー
ハワイで看護師として働くためには、アメリカの「就労許可(就労ビザ)」が必要です。
就労ビザは、看護師として「働く先の病院に協力してもらって」申請することができます。
この働く先の病院のことを「ビザスポンサー」と呼びます。
つまり、最終的なゴールはハワイでビザスポンサーを探してその病院に就職することです。
ポイント
アメリカは州によって法律が違います。
そのため、看護師の免許も州によって条件が異なります。
このことを頭に入れておきましょう。
ソーシャルセキュリティナンバー(SSN)
看護師免許を取得する際に、ソーシャルセキュリティナンバー(SSN)と呼ばれる(日本ではマイナンバー)番号を持っている必要があります。
この番号は、アメリカで少しでも働いたことのある人なら持っている番号です。
ハワイ州では看護師免許を取る際に、このSSNが必要です。
「いや、持ってないし」って方でも大丈夫です。
「ニューヨークの看護師」として免許をとって、ハワイに免許を移動エンドースメントすることで、ハワイで看護師として働けるようになります。
次からの解説では、下記のように読んでみてください。
ここからの読み方
SSNを持っている方:そのままハワイの看護師になるためのステップとして
SSNを持っていない方:まずはニューヨークの看護師になるためのステップとして
アメリカの看護師になるためのステップ
1.書類を集める
まずは書類を集めることから始まります。
集める書類は次の通り
- 学校のシラバス(カリキュラム)
- 卒業証明書
- 単位取得成績証明書
- 厚生労働省から発行された看護師免許
学校は、看護専門学校、専攻科、専修学校、看護短大、4年制大学、どの学校を卒業していても大丈夫です。
4年制大学卒業の学位あり方がアメリカでの就職が有利になります。もちろん、看護学士以上の学位も有利になります。
2.NCLEX-RNテスト勉強を始める
実際勉強はいつから始めても構わないのですが、書類を集めることがきっかけとなって、勉強も真剣になります。
アメリカの看護師ですから当然英語の勉強もしなければなりません。ここでよく迷うことが、「試験勉強が先か英語の勉強が先か」ということです。
おすすめは迷わず「NCLEX試験勉強が先」です。
その理由は、NCLEX-RNそのものは、英語力は問われないからです。
話す、聞くなどの「英語のスキルはNCLEX-RNでは出題されません」。
それに、日本の看護師の免許を持っている方なら、試験問題が英語なだけで、内容は理解できます。大丈夫です。
日本人の患者さまであれ、アメリカ人の患者さまであれ、同じ人間ですから、処置は大方同じです。あとは、アメリカ特有の文化、法律、薬などの勉強をすればいいのです。
「ほとんどが医療英単語を覚えるような勉強」になります。
単語さえわかれば問題も解けますし、「日本の看護師の国家試験と大体同じレベル」です。たった75問の問題数で試験を終ることもできるんです。
2023年4月1日スタートのNGNを受験する場合は85問(うち15問はダミー問題)になります。
こちらの記事にNCLEX-RNの一発合格に役だった教材を紹介しています。興味がある方はぜひ読んでみてください。
3.書類を英訳する
アメリカへの申請なので、全て英語で行わないといけません。ここはステップ1で集めた書類を翻訳するステップです。
この翻訳、カメナースにお問い合わせをいただいた読者さまからの生情報によれば、
業者に頼めば、
安くて「50万円」、
高くて「230万円」もするそうです。
翻訳するだけで、230万円。。。車1台買えますね。
費用を抑えたい場合、卒業した学校の英語の先生にめちゃくちゃお願いして手伝ってもらいましょう。
今はインターネットでなんでもできる時代です。
翻訳サイトなんかたくさんありますよね。
「翻訳サイトで翻訳した英語で大丈夫なの?」
はい、もちろんダメなんですが、
必要なのは「お墨付き」なんです。
「アメリカが認定した翻訳の資格(ATA)を持っている方」が認めて認定書をくれればOKです。
機械翻訳が発達してきているせいでしょうか、実はこの翻訳の資格を持った方、だんだんと少なくなってきてます。
下記のサイトで探すことができます。
「一般社団法人 日本翻訳協会」
(このサイトよく落ちてますので、その場合は電話しましょう)
その方に翻訳した英語が問題ないってことを証明してもらえばいいのです。
私の場合は、隣町にその方が住んでいましたので、お問い合わせをしたところ、もう翻訳の仕事はしていないってことでしたが、日本語から英語にきちんと訳してあることだけを証明してもらえばよくて、英語は私自身が翻訳したものを見てくださればそれでいい旨をお話したら、
快く引き受けていただきました。
もちろん翻訳のご指摘も何度もいただきました。
それも全て直します。
大丈夫になったところで、
きちんと謝礼をお渡しし、
シラバスの英訳が無事完了しました。
4.願書をだす
翻訳が終わったら、NCLEX-RNを受験するための願書をだすステップです。
「CGFNS」という「外国の看護学校を評価する機関」があり、そちらに書類を提出します。
この機関は
「あなたが卒業した学校がアメリカの看護師に必要な教育をしているかどうか」そして、
「あなたがその教育を修了し、アメリカの看護師になるための知識を持っているかどうか」
を審査します。
ここで「どこの州の看護師になりたいのか」を指定します。願書は州によって条件が異なるため、何かの試験や講習を受けなければならない州もあり、書類審査だけの州もあります。
「ハワイ州またはニューヨーク州は書類審査だけ」です。
ですがこの審査、非常に時間がかかることもあります。
早くて審査に4
から6ヶ月、審査が終わって受験番号が届くのにさらに1ヶ月かかります。
ちなみに私はニューヨーク州を指定して、受験番号が届くまで1年半かかりました。。。
このステップで大事なことは、書類をしっかり提出することはもちろんなのですが、
NCLEX-RNは、「州の審査に合格して受験番号が届いてから1年以内」「試験日を予約して3ヶ月以内(90日以内)に受験」しないといけないルールがあります。
つまり、あなたのNCLEX-RNテスト勉強のペースによってタイミングを見計らって書類を提出するってことです。私はとにかく早く受験したかったので、勉強を始める前からすぐに提出しました。受験番号が手にはいらないとテストの勉強に身が入らないな...これが多くの受験者さんから聞く言葉です。
CGFNSに願書をだすときの必要書類、手続き方法は、下の記事の中に記載しています。
5.NCLEX-RNを受験する
いよいよNCLEX-RNの試験を受けるステップです。
試験会場に入る前に写真と指紋を取られます。
受験票以外は持ち込み禁止ですが、
筆記用具は試験会場の方が用意してくれます。
この試験は「CAT」と呼ばれるパソコンを使った形式で行われます。
まずあなたには「6時間」の試験時間が与えられます。
コロの期間中は出題問題数、試験時間ともに短縮されました。
2023年4月1日スタートのNGN:NCLEX最大試験時間は「5時間」です。
パソコンの画面で1問づつ回答していき、
「正解したら次の質問が少し難しくなり」、
「不正解だったら次の質問が少し簡単になる」
これを繰り返していきます。
1問を解く時間に制限はなく、ゆっくり回答しても早く回答しても大丈夫です。
そして「75問を解き終わった時点で合否の分かれ道」がやってきます。NGNでは85問です。
「間違いが多くて終了」か、
「正解が多くて終了」か、
のどちらかです。前者が不合格、後者が合格ですね。
正解率が微妙な場合は、そこからさらに出題され続け、合否の判定に達した時点で強制終了します。
それでも微妙でなかなか終了しない場合には、6時間が経過した時点で終了です。NGNでは5時間です。
「5時間とか6時間って長くね?」って思うかもしれませんが、途中トイレに行くこともできます。(監視員がついてきます。再度、指紋も取られます)
試験結果の合否は当日にはわかりませんが、75問の時点で自分なりにはわかります。
ちなみに私は4時間半かけて75問を解いた時点で終了しました。
結果は合格でした。
6.看護師免許を取る
NCLEX-RNに合格したら、次は看護師の免許を取得するステップです。
冒頭でもお話しましたが、アメリカでは「州によって免許の条件」が異なります。
州によってはソーシャルセキュリティナンバー、英語力、犯罪歴の調査結果、幼児虐待予防のための講習を受講などが要求される州もあります。申請する時にあなたが行きたい州の要求を確認しておきましょう。
ハワイ州
- 英語力:なし(免許の取得では要求されません)
- 犯罪歴の調査結果:必要
- ソーシャルセキュリティナンバー:必要
ニューヨーク州
- 英語力:なし(免許の取得では要求されません)
- 犯罪歴の調査結果:必要
- ソーシャルセキュリティナンバー:不要
もしあなたがソーシャルセキュリティナンバーを持っていたら、
「ここがハワイの看護師になるというゴール」です。持っていなくても、ニューヨーク州の看護師にはここでなれたということですね。
気づいた方もおられるかと思いますが、ニューヨークの看護師には「日本にいながらなれる」んです。
ここまでくれば、あとは就職するだけです。
7.就職のための英語勉強を始める
前述の通り、ハワイ、ニューヨークでは「免許を取るまでは英語力は必要ありません」。
ここから先のステップ「免許を取った後、就職してビザを取るとき」に必要なんです。
これは「ビザスクリーン」と呼ばれる審査で、アメリカで看護師としてビザ(就労許可)を発行するときに英語力が求められます。このビザスクリーンも「CGFNS」の元で行われます。
ビザスクリーンに提出する英語力スコアは2年以内にとった点数でないと駄目です。つまり「免許を取って就職したいって思ったときに本格的に英語の勉強をスタートさせてもOK」ってことです。
ぶっちゃけ勉強方法はなんでも構いません。
これまで英語の看護試験勉強をしてきたのですから、自分に一番合った方法も大方わかっていると思います。どこかの国に語学留学に行くのもいいかもしれませんね。
要は求められる英語テストのスコアさえ満たせばOKです。
看護師キャリアブランクなしがいい!働きながらも勉強しやすい
コストが安いオンライン学習も充実していていいと思います。
参考までにオススメのオンライン英語サイトを載せておきます。
8.SSN ソーシャルセキュリティナンバーをとる
ニューヨークの免許を取得する方は、SSNさえあれば、ハワイに免許を移すことができます。
ハワイで就職が決まれば、就労ビザ、または永住権の申請をはじめるので、SSNは自動的に申請できるようになりついてきます。もちろん、ニューヨークで就職が決まっても同じです。
別に看護師としてではなく、別の方法でも構いません。
それに看護師免許を取った州でなくても構いません。
看護師以外の簡単な研修生のような形で発行してもらう方法はいくらでもあります。
9.まとめ
やや長文になってしまいましたが、このような流れでハワイ州の看護師免許が取れます。
日本の看護師国家試験を合格したばかりの方は、あまり時間をあけないで、アメリカ看護の勉強を始めるといいかもしれません。
全科の看護知識が頭に入っているからNCLEX-RNテスト勉強の効率が上がります。
「国家試験なんて、遠の昔の話、看護師になってバリバリ働いているし、勉強に取れる時間がない!」って方、それでもハワイの看護師になりたいって本気で思っているのなら、勤務をパートへ変えるなどして、時間的に楽な職場へ変えるのも手ですね。
退職のもめごとが起こらないように代行をしてくれるところもあるんです。お金払うと便利な世の中です。
もし、雇い主とのもめごとに関わりたくない人は、みてください。
下のリンクです。
看護師はお堅い職業です。どこの国に行っても「引く手数多」です。
とにかく行動してみると新しく見えてくるものがたくさんあります。
しかし、免許とる前に留学を考えている場合は要注意です!下記の記事を是非、参考に留学する時期や費用を検討してみてください。
読者さまからのご質問
ここでハワイ看護に関係するカメナースブログの読者さまからご質問をいただきましたので、この場をお借りしてお答えしたいと思います。
私は現在ハワイ州の正看護師を目指して情報収集中です。アメリカ看護のYoutube動画を見てコメントさせていただきました。
ハワイ州での正看護師ライセンス取得には、とにもかくにもCGFNSに申請し、審査を受けることが先決ですか?
今後ハワイに移住し、SSNを取得する予定ですが、それは後からでも大丈夫なのでしょうか。移住は、まだ先になりますので…
ご質問
ハワイ州ライセンス取得には、とにもかくにもCGFNSに申請し、審査を受けることが先決ですか?
ご回答
上記のステップ4「願書をだす」でご紹介させていただきました通り、NCLEX-RNを受験するタイミングによりけりです。NCLEX-RNの勉強はだいたい1年くらい見ておくといいと思います。その1年間は「とにかく受験勉強に多くの時間を使う」ことが前提です。ハワイ州では願書を出すときは書類審査だけなので、受験の約1年前を目安に申請するのがちょうどいいくらいです。
ご質問
今後ハワイに移住し、SSNを取得する予定ですが、それは後からでも大丈夫なのでしょうか。移住は、まだ先になりますので…
ご回答
はい、ハワイ州はNCLEXを受ける前にSSN必要です。ハワイ州登録でNCLEXを受けるのでしたら試験までにSSNを取得しておけば大丈夫です。
ハワイ州登録看護委員会から新発表
2018年10月17日にハワイの州知事が看護師に関する法律に署名されました。
これによってハワイ州を指定してテスト受ける人に影響がでてきました。
NCLEX試験受験申込者
- NCLEX PNまたはRNの試験に3回失敗してしまった場合、4回目の試験を受ける前に承認されたコースを受講しなければいけなくなりました。
もしハワイ州以外の他の州でNCLEX試験を受けて、不合格になっている場合でも、この3回にカウントされます。下記の動画で解説させていただいてます。
看護師や移民に関する法、良い頻度で変更されますので、アメリカ政府や移民局からの情報は時折チェックしておきましょう。
著者・動画制作:日本看護師、アメリカ・ニューヨーク州、カリフォルニア州国際看護師 カメナース
ニューヨーク州看護師免許〜ハワイ州看護師免許へライセンス切替:エンドースメント
この記事では、ニューヨーク州のRN 看護師免許を利用して、ハワイ州で看護師免許をとる方法(エンドースメント)。インアクティブの状態からについてもまとめています。
【アメリカ看護】アメリカ国際看護師★カメナース★完全ロードマップ
「アメリカで国際看護師に興味がある!」「どうやったらなれるの?」本記事は、こんな疑問を持つ方のために「独学でNCLEX-RN試験勉強→合格→永住権獲得→現地で働く」までに必要な全てについてを解説した「カメナースアメリカ看護師完全ロードマップ」です。