梅毒:アメリカ看護師免許試験NCLEX-RN受験勉強 #7
感染症の中でも梅毒を含む性感染症はNCLEX-RNに高頻度で出題されているとのことです。
感染症コントロールはアメリカ看護でも重要視されており、アメリカ看護師免許取得試験NCLEX-RN対策コース講師から梅毒ついて最も重要と習った箇所のみのまとめです。
*英語の箇所は、対策コース講師から合格必須医療英語で試験問題に回答する時のポイントとなると言われたところなので絶対暗記が必要。
梅毒の症状は第4期
梅毒(Syphilis)は、 グラム陰性菌(Gram negative)細長のらせん状のスピロヘータのうち、トレポネーマ(Treponema/syphili)による感染。
梅毒は垂直感染(Vertical infection)により母親から子供に感染する。性交渉でも感染する。性交渉で感染した時は3週から3ヶ月で発症。
病期 | 感染してからの期間 | 主症状 | メモ |
---|---|---|---|
1期 | 3ヶ月まで | 初期硬結(initial sclerosis)→硬性リンパ節炎(Scleradenitis) | 初期硬結とは、菌が入った部分に小豆(あずき)大から人さし指大までの硬いしこりができること。 硬性リンパ節炎は無痛 |
2期 | 3ヶ月から3年 | バラ疹(Roseola syphilitica)、丘疹(Papular syphilitica)および梅毒脱(Alopecia syphilitica)、扁平コンジローム(Condyloma latum/condylomata lata) 全身のリンパ節が硬結腫大してくるが無痛 | |
3期 | 3年から10年 | 大動脈、心炎 皮膚や肝臓にゴム腫性梅毒湿(Gummatous syphilis) | |
4期 | 10年以上 | 大動瘤、中枢神経進行性麻痺、難聴、視力障害 |
梅毒の検査
❶梅毒血清学的試験(Serological test for syphilis)
❷蛍光トレポネーマ抗体吸収試験 FTA-ABS(Fluorescent treponemal antibody absorption)
❸梅毒トレポネーマ赤血球凝集試験 TPHA(Treponema pallidum hemagglutination test)
検査結果の特徴
梅毒に感染後、約4週間でカルジオリピン抗原(Cardiolipin)による梅毒血清反応(STS)陽性が強く出る。
TPHAが共に要請になったら診断確定。
血液検査でCPR(+)、ESR上昇に加え、肝機能障害(ALP上昇)がみられる。
ワッセルマン抗体(非特異)(Wassermann antibody)陽性。
梅毒患者の治療
ペニシリン系薬剤の使用
試験に出やすい看護重要ポイント
妊娠18週以前に母体をペニシリン系薬剤にて治療すれば、胎児感染を防止できる。
新生児の梅毒の特徴
梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)はプラセンター(Placenta)を通過してママから子へ垂直感染(Vertical infection)する。
早期分娩、未熟分娩、早産、低体重児(Premature delivery, low birth weight)
皮膚病変(Skin lesions)
異常骨格発達(Abnormal skeletal development)
新生児梅毒の症状
肝秘肥大(Hepatosplenomegaly)
手掌や足底に発疹ラッシュ(Palmar rash and lesions)
貧血(Anemia)
黄疸(Choloplania)
鼻づまり、鼻水(Snuffles)
腹水(Hydroperitonia)
肺炎(Pneumonia)
試験に出やすい看護重要ポイント
スタンダードプリコーション(Standard precautions)と分秘物コンタクトプリコーションSecretion(contact)precautionの徹底をする。
手袋使用が重要ー抗生物質(Antibiotic)ペニシリン製剤を24時間使用するまで。
感染と抗生物質に関係するアメリカ看護師試験問題
下の4つの医師からの指示に看護師は質問をする必要があるかを答える問題です。
A nurse is reviewing the physician's orders for a client admitted for premature rupture of the membranes. Gestational age of the fetus is determined to be 37 weeks. Which physician's order should the nurse question?
- Perform a vaginal examination every shift.
- Monitor maternal vital signs every 4 hours.
- Monitor fetal heart rate (FHR)continuously.
- Administer ampicillin 1 mg as an intravenous piggyback (IVPB) every 6 hours.
Answer: 1
この問題の患者さんは胎盤早期破裂している状態です。その患者さんに1.の膣検査を勤務交代毎に行うことは感染リクスがあるため、このような指示が医師から出ていた場合は、看護師はこの指示に疑問を持ち医師に確認する必要があります。
看護師は医師の指示に従って、4. アミノペニシリングループに属している抗生物質アンピシリンを6時間毎に患者さんに静脈ピギーバック投与、2. 患者さんのバイタル測定を4時間毎に行い、3. 継続的に胎児心拍数もモニターして注意して異常の早期発見に努める必要があります。
出典/引用:SAUNDERS