救急救命室（ER）と 集中治療室（ICU）の違い：ERの分類付き！
こんにちは
日米看護師のカメナースです（＾＾）
ER：救急救命室
ICU ：集中治療室
一見、同じような感じがしますが実は違いがあります。
救急救命室（ER）と 集中治療室（ICU）の違いを紹介していきます。
医療系の進路を考えている！転職を考えている！アメリカのERやICUで働くことを目指している方は参考にされてください。
今日は北海道地震から3年。犠牲になられた方のご冥福を心よりお祈りいたします。
救急救命室（ER）と 集中治療室（ICU）の違い
外来治療するのが救急救命室（ER）
ERは外来部門の一つで
初期治療用ベッド、観察用ベッドが備えられています。
入院加療するのが集中治療室（ICU）です。
ERとICUには、外来治療、入院加療ができる医療施設としての大きな違いがあります。
救急救命室（ER）では、どんな患者さんに何をしてるの？
ERは英語でEmergency Room（エマージェンシー・ルーム）
ERでは
救急車や患者さん自身で来院された内科系、外科系などの診療科を問わず、急病やケガをした方を治療しています。
患者さんの状態に応じて
一次救急
二次救急
三次救急
に分別されてます。
一次救急では軽症患者に救急医療を提供
<一次救急では、初期の救急診療をしています。。
患者さんは自分自身
もしくは家族などの身近な人に付き添ってもらって来院されることがほとんどです。
一次救急では
入院の必要のない
お薬による治療や簡単な処置で帰宅できる患者さんの治療をしています。
一次救急の診療は
都道府県に配置されている休日夜間急患センターや救急指定を受けている地域の開業医の先生が当番として治療をしています。
二次救急では24時間体制で救急患者を受け入れがされている
二次救急では入院や手術が必要な患者さんを治療しています。
24時間体制で救急患者さんの受け入れができるようになっている、二次救急の指定を受けた病院で対応しているのが特徴です。
二次救急の指定を受けた病院の特徴＆条件
- 手術治療も含めた入院治療を提供できる設備があること
- 救急医療の知識と経験が豊富な医師が常にいること
- 救急患者さんが入院できる病床が整備されていること
三次救急ではさらに高度な救急医療を提供
三次救急では、一次救急や二次救急では対応できない、心肺停止（心臓や肺が機能していない）など命の危機に瀕している重症・重篤患者さんの治療を行なっています。
三次救急の指定を受けている病院には
- 救命救急センター
- 高度救命救急センター
があり24時間体制で救急患者の受け入れをおこなっています。
重篤な状態を安定化させて救命した後は、 ICU や病棟へ入院していただく、または手術をする場合は専門医が引き継ぎをして治療します。
三次救急の指定を受けている病院は救急医療の教育機関としての役割も持っており、DMATの講習も開催されることもあります。
医師や看護師、救急救命士などが日々、救急医療について学んでいます。
ドクターカー、ドクターヘリの離着陸を可能にするヘリポートを備えた病院や外傷センターなど最善の救急医療を提供しています。
DMATって何のこと？
下をご参考にどうぞ
救急が見れる・書庫・映画・ドラマの紹介
好きになる救急医学
心肺蘇生法で大切なことは?AEDってどう使うの?ショックって何?救急医療現場で的確な判断・処置をするために、その基礎となる知識をわかりやすく解説。
劇場版 コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-
2018年邦画No.1ヒット！「コード・ブルー」10年の集大成！豪華キャストが集結！山下智久をはじめ、新垣結衣、戸田恵梨香、比嘉愛未、浅利陽介の5名が引き続き出演するのはもちろんのこと、2nd Seasonから彼らを見守る椎名桔平、3rd Seasonから登場の有岡大貴、成田凌、新木優子、馬場ふみか、安藤政信も勢揃い。
ER緊急救命室
アメリカ合衆国のNBCで放送されたテレビドラマシリーズ。
緊迫した救命現場を舞台にしたドラマ『ER緊急救命室』は、アメリカだけでなく日本でも人気。大スターのジョージ・クルーニーが、愛称「ダグ」として、シーズン1から5、シーズン15に出演。
アメリカのERも日本みたいに患者さんの状態に応じて別れるの？
アメリカERやED：Emergency department（エマージェンシー・デパートメント）は、5つに分別されてます。
レベル１：最高レベルで最も重度で複雑な怪我を治療
レベル２：ほとんどの大規模および中規模の病院のED
レベル３：24時間以内に外科的病気に対処できる
レベル４：転院のために患者を安定させることを目的
レベル５：転院のために患者を安定させることを目的
米国国家標準ではありません。州ごとの違いがあります。
アメリカでは医師免許や看護師免許も州ごとに違います。その他のこともほとんどのことが州によって違ってます。
レベル１：最高レベル：最も重度で複雑な怪我を治療
レベル１：最高レベルの病院です。
日本の三次医療施設と同様の救急科・外傷センターの位置づけです。
外科専門医および副専門医（外科医、脳神経外科医、整形外科医、麻酔科医、形成外科医など）の救急医療の専門家が、整形外科、神経外科、麻酔学、救急医学、放射線学、内科、形成外科、口腔および顎顔面、小児およびクリティカルケアなどの専門ケアをします。
レベル１の救急科は大都市にあり、通常はヘリコプター輸送しています。アメリカは広いですからね。
レベル２：ほとんどの大規模および中規模の病院のED
レベル２の救急科では、外科医と麻酔科医が24時間体制で待機しICUがあり、救急医療の専門家が配置されています。
一般的な外科系、自動車事故、および心臓発作や脳卒中を含むほとんどすべての病気を治療します。
レベル３：24時間以内に外科的病気に対処できる
レベル３の救急科では、常にオンコールの外科医がいるわけではありませんが、通常は24時間以内に外科的病気に対処しています。
毎日24時間、医師がいますが、医師は救急医療の専門家ではない可能性がありますが、重傷を負った患者さんの治療と安定化をできるとしています。
迅速な評価、蘇生、手術、集中治療、負傷した患者の安定化、および緊急手術を提供します。レベル１またはレベル２へ転院の準備をすることもあります。
レベル４および５：転院のために患者を安定させることを目的
通常、アメリカの地方あり、常に医師がいない可能性があります。患者さんの容態を診て、転院のために患者を安定させることを目的にしています。
初期評価、安定化、診断機能を提供し、より高いレベルの１から３のケアに移行するために患者さんの準備します。
アメリカのERと外傷センターTrauma Center（トラウマセンター）の違いは？
ERや外傷センターはどのような怪我や病気を治療しますか？
患者さんも就職面接を受ける医療者も病院に行く前に違いを知っておくことが重要です。
ERでは
ERでは
生命を脅かすような怪我から潜在的な心臓発作や脳卒中まで、さまざまな病気を治療します。
外傷センターでは
外傷センターでは
自動車事故による怪我、銃創、外傷性脳損傷、刺し傷などの最も深刻な状態を治療します。
「日本人からすると」
「怖い...」「銃創がアメリカを象徴してます...」
外傷センターには
ドクターヘリ用のヘリポート、24時間外傷蘇生エリア、手術室、ラボテスト室、血液バンク、薬局などが外傷センター内にあります。
救急医療技術者（EMT： Emergency Medical Technicians）は、救急医療員：Paramedic（パラメディック）とも呼ばれ、怪我や病気に必要な治療のレベルを決定することがよくあります。
レベル１の外傷センターでは、十分に確立された治療プロトコルが実施され、医療専門家が24時間年中無休で勤務しています。これらの専門家は、トリアージとクリティカルケアに関する高度なトレーニングを受けます。
集中治療室：ICUにはどんな患者さんが入院しているの？
外来治療するのが 救急救命室（ER）で、 入院して加療するユニットが集中治療室（ICU）でしたね。
ICUは英語 Intensive care unit （インテンシブ・ケア・ユニット）の医療略語 （アイ・シー・ユー）と呼んでいます。
ICUでは
内科系外科系の患者さんを問わず
集中的な入院治療を行っています。
- 救急救命室（ER）からの重症な患者さんがICUへ移されるケース
- 命の危険を伴うような検査をした後の患者さんのケース
- 大手術した直後の患者さんのケース
病院内で患者さんの容態が急に悪くなって、一般の病棟では治療、管理、看護をするのが厳しい状態の患者さんの受け入れもICUで行っています。
患者さんの命を守るためにありとあらゆる方法で集中的に濃厚に治療が施されます。
ICUで使う医療機器にはどんな物があるの？
- 生体情報監視装置（心電図血圧脈拍体温モニター、呼吸数モニタ、酸素濃度を測るパルスオキシメータ、呼気に含まれる二酸化炭素ガス分圧を測定するカプノメーター）
- 輸液ポンプやシリンジポンプ（点滴やお薬を正確な量で身体へ入れる機械）
- 人工呼吸器
- 体外式ペースメーカ
- 大動脈バルーンパンピング（IAPB：Intra-Aortic Balloon Pump）
- 経皮的心肺補助装置（PCPS：Percutaneous Cardiopulmonary Support）
- 持続頭蓋内圧モニター（ICPモニター：Continuous intracranial pressure monitor）
- 脳波計
- 低圧持続吸引器
- 体温冷却加温装置ブランケット
など、ここでは書き入れないほどの医療機器が用意されています。
どんなことにも迅速に高度な対応が必要なため、24時間体制モニター。とにかく少しでも早く、患者さんを一般の病棟へ移すことができるように、そして早く退院していただけるように治療・管理・看護が提供されます。
ERやICUの看護師を目指されている方へ
医療系進路の中で
救急救命室（ER）を極めたい医学生や看護師、看護学生さんは
三次救急の指定の病院へ就職すると学びの量と質が膨大になります。 三次救急の指定の病院では、医師や看護師、救急救命士などが日々、救急医療について学んでいるからです。
ICUとERは違ったところ
似たところもあります。
似たところとしては
どちらも命の危機にある患者さんの命を守るために全力を尽くします。
どちらも急性期の部門で、熟練の看護技術、医学的知識を持っていなければなりません。
医療機器の取扱、ドレーン管理、薬剤の知識など覚えることがたくさんの難しい分野です。
ERでは
看護より医療介助が多くなりがち。
患者さんの生活に密着した病棟看護の経験をしない分、病棟へ転職しにくいな...と感じる看護師がいるのも事実です。
しかし、難しい分野での経験を少しづつ克服して、患者さんの救命ができた！転院できた！退院できた！などやりがいのある分野です。
将来、ERやICUの看護師になるためには
面接で伝えておく。
または転職するときに転職先に、 ERやICUを希望していることを伝えると配属されることが多くなります。
ERやICUでは、危険手当が加算されたりで給料アップ。最初からかなり高額な給料が提示がされていることもあります。
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転職をすることで給料アップ
待遇の良い求人も期待できます。
今すぐ転職したいわけじゃない方にもおすすめです。
アメリカ看護のように給料の交渉をしておいてくれる場合もあります。
アメリカ国際看護師になりERやICUへの転職を目指したい方は、当サイトにてご相談やカウンセリングをお受けしております。相談チケットは、下記よりご購入いただけます。
特に医療関係、ER、ICUへ就職する前に就職先をチェックすることは大切です。
就職する前チェックするリストを観る！は下記 Youtube動画で。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。 進路や転職を考えるときのお役に立ててください（＾＾）
この記事の著者：ニューヨーク・カリフォルニア国際看護師（BSN）・1級ネイリスト カメナース
