
新型コロナがもたらすアメリカ看護師「優先永住権」法案の審議入り!
こんにちはカメナースです。
「サービス残業なし」
「給料世界一」
「年収は上がることはあっても下がらない」
「働き方も自由に選べる」
こんな至れり尽せりなアメリカの「看護師」という職業。
加えて「永住権」も取得できるとあり、世界中の医療関係者が一度は憧れます。
そして今、アメリカへ移住したい世界中の看護師が「ざわついて」います。
アメリカ合衆国連邦議会に提出されたある法案に注目が集まっているからです。
それが「医療従事者のレジリエンス法 - Healthcare Workforce Resilience Act」です。
名前だけ読んでも「何それ?」なのですが、簡単にいうと、
新型コロナウイルスへの対応のため、海外の医師・看護師を対象に、アメリカへ優先的に移住できるようにする法案です。
2009年以降停止された状態の看護師に対するビザの優先枠ですが、ここにきて「チャンス到来か?!」の兆しが見えてきたということです。
普通に申請しても、認可されるまでにはかなりの時間を要する「アメリカ永住権」を「40000人」の枠に超特急で認可しようというのです。
そこで今回は、この注目の法案について今現時点でわかっていることを解説してみます。
医療従事者のレジリエンス法とは
アメリカには様々な種類のビザがあります。例えば留学する時に取得するビザは「学生専用」であるため働くことはできません。働くためには「就労専用」のビザが必要です。
就労ビザには毎年発給枠の制限があり、無制限に発給するわけではありません。だからといって上限数まで認可するわけでもありません。
申請はされるものの、条件を満たしていなかったら、「申請却下」となる場合があるのです。
これまで却下となった枠が積もりに積もって「40000人」を超えているのです。
アメリカの今の状況では、外国の移民を受け入れて医療業界の救済を図ることは、国民的にもやや引目があるのも否めません。
そこで登場したのがこの法案です。
新たに移民を受入れるのではなく、元々受入れるはずだった枠を使おう、というのです。なんとなくですが「お得感」がありますね。
さらにその枠を「医療従事者」の専用枠として使おうというのですから、国民の理解も得られそうです。
医療従事者のレジリエンス法の対象者はどんな人?
この法案の対象となる方は、次の通りです。
- ①NCLEX-RN試験に合格している
- ②アメリカ看護師免許取得済み
- ③「TOEFL」か「IELTS」どちらかの規定スコア取得済み
アメリカの看護師を目指して勉強して取るものは全て取ったが就職できずに敢えなく断念した方ですね。
そして永住権発給の優先枠数。
- 医師は15,000人
- 看護師は25,000人
申請者が所帯を持ってる場合は、「家族にも永住権が発給」され、上記合計40,000人の枠にはカウントされません。
つまり、家族共々アメリカに優先的に永住できるかもしれない、ということです。
現在、この法案は議会で審議中で、今後どうなるかはわかりませんが、全米の議員さんがどんどん賛同してきています。進行が気になる方は、次の合衆国連邦議会のウェブサイトのリンクからどうぞ。
アメリカの新型コロナの感染者数ってヤバいのに大丈夫なの?
とはいえ、働く職場は新型コロナの最前線。
「いやいや、コロナが流行っている中、アメリカはないでしょ〜」
こんな不安を抱く方も多いはず。
そこで、私カメナースの先輩で、最前線で「COVID-19」のケアをするICUで勤務する先輩にお話を聞くことができました。
先輩の病院では、エクステンションチューブをつなげに、つなげて、おおよそ5m以上にも及ぶ長さにして、「病室に入らないで処置できるように」しているとのことです。

こんな光景は、私が今まで病院で勤務してきた中でも見たことがありません。
ここまで長くて、数が多いと交換するときにも大変そうです。
患者さんも医療者も両方の健康に配慮した工夫がされています。
とにかく入室回数を減らして、
院内感染リスクを「ゼロ」にするための取り組みを徹底しているとのこと。
また、医療従事者は病院周辺に住む方々にも尊敬され、フェースシールド、マスク、グローブ、ガウンのPPEの供給や寄付もどんどん集まっているとのこと。
薬液シャワーを浴びるブースも用意され、退勤のときはシャワーを浴びて帰宅できます。
スクラブ(看護服)も「COVID19」専用の病棟用に別になっており、もちろん着て帰ることなんてできません。
各国でワクチン開発が盛んに行われていますが、「優先して接種できることは間違いない」のだそう。
この法案、英語の名前に使われている単語が「Healthcare Worker(医療従事者)」ではなく、「Healthcare Workforce(医療者の力)」なのに気づいたでしょうか。
「私たちにしかできないことだから」
誇らしげな先輩は、根っからの看護師であり、アメリカ合衆国という国から「国の力」と見なさているのです。
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At the end of the day my friends even if it is a long day. Love wins, always.
まとめ
この法案が提出されたのが2020年5月5日。そこから審議中なので、もう数ヶ月すればある程度の詳細がわかってくると思います。アップデートもこのページに掲載しますので、気になる方は覗きにきてくださいね。
可決されれば、本来時間がかかる「就職活動」や「永住権申請」への道が一気に開ける可能性がでてきます。
移民弁護士さんによると、アメリカの医療従事者の6分の1は外国生まれだそうです。
情報に敏感になって、「あのとき行動しておけばよかったな」の後悔がないように、早めに行動をするときかもしれません。
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今日は、ここまでにしておきます。
著者:日本看護師、アメリカ・ニューヨーク州、カリフォルニア州国際看護師、1級ネイリスト カメナース