アメリカ看護免許取得するための勉強方法、エビデンス・ベースド・ナーシングの基礎・解剖生理学
(EBN: Evidence Based Nursing) Core
看護師の私たちが患者さんの看護をする時に大切となることは何か?
色々たくさんある。
私が看護学生だった頃の看護教育はエビデンス・ベースド・ナーシング(EBN: Evidence Based Nursing)という言葉すら教科書に乗っていなかった。今でも看護学生が使用している、看護概論や成人看護の教本にもこの言葉の定義が記載ない出版社もあり、看護学生が国試前に良く利用している看護レビューブックにもその言葉が見当たらないのが現状です。
そんな私も看護師になり高度医療化の波にもまれながら日々看護をする中で、ビシビシとエビデンス・ベースド・ナーシングの重要性を実感していました。これから看護師を目指す人、また現役看護師も診療科を変え就職する際に必要となることはいうまでもないと思います。
そのことはアメリカ看護留学を機にさらに強く感じることになりました。
エビデンス・ベースド・ナーシングとは、
言葉の通り、
エビデンス:Evidenceー証拠・医学では科学的根拠
ベースド:Basedー基礎づけられた
ナーシング:Nursingー看護
科学的根拠は看護研究で証明されている確かなエビデンスを看護に取り入れる。
基礎づけられたとは、看護学校の必須科目で学ぶ内容。
そこで、今日は、
アメリカ看護免許取得するために必要な看護師の必須科目(基礎)である解剖生理学。
アメリカ看護免許取得するための基礎でもあり、エビデンス・ベースド・ナーシングのベース(基礎)となる解剖生理学を英語で効率よく勉強するためにしていた一風変わった私の勉強方法についてまとめた。
解剖生理学とは
Anatomical physiology
Yahoo知恵袋に解剖生理学を学ぶためには何学部に行けばいいのでしょうか?と質問しているのを見かけました。
解剖生理学は医師や看護師、また医療職に従事したい者は必ず学ぶ学問です。
ベストアンサーに選ばれた回答にも、
例えば、医学部、歯学部、薬学部、看護学部、保健医療学部などです。
後、栄養学科でもやりますし、一部の生物系の学科ではやっているところもあります。
医療職に従事したい者は必ず学ぶ、
看護師に必要な解剖生理学とは、
解剖学=人のからだの構造を熟知
生理学=その機能を熟知
この2つは切り離すことはできないので一緒に学ぶことになります。
解剖生理学を英語で覚える変わった勉強方法
日本で看護師として看護の経験があれども、英語で看護の経験がない。日本で認定された看護専門学校や専攻科、看護短大、看護大学を卒業して看護師国家試験に合格し、日本の看護師免許を持っている者はその看護師免許を活かして英語でアメリカ看護師免許取得試験を受け合格するとアメリカ看護師免許を取ることができるんです。この場合、アメリカで看護実習をしなくても大丈夫なんです。
しかし、日本で看護師勤務している間に、多少の医療英語を使っていたとしても、解剖生理学も含めエビデンス・ベースド・ナーシングをする上で基礎となる身体の各部の名称も少しのみしか英語では覚えていませんでした。また、日本はドイツ語由来のカタカナ医療用語を使用していることも多くありました。
例えば、よく使う病棟や外来などでも使う、マーゲンチューブ。
胃管がマーゲンチューブだから
胃は、
マーゲン?
このマーゲンはドイツ語由来のカタカナ医療用語です。
胃は英語ではストマク:stomach
胃の:ギャストリック gastric
となります。
そこで一番看護に必要なのは、必須科目の解剖生理学を英語で勉強すること。アメリカ看護師試験(NCLEX_RN)を受験する場合も日本の看護師国家試験を受ける時と同じように、日本の看護学校が提供しているのと同様に、必須科目を英語で勉強していく。これが私が行ったアメリカ看護師試験合格へ向けての第一歩の勉強方法です。
解剖生理学にしても何にしても効率よく、記憶(暗記)するために必要なこと。
それは、インパクトなのではないかなと思います。
自分に強い印象を自分に与えること。
そこで、解剖生理学を英語で効率よく覚える為に、ボディズ・エクシビションBODIES THE EXHIBITIONへ足を運びました。お洒落なニューヨークのサウス・ストリート・シーポートの片隅に、日本語で言い表すならば、身体・肉体・死体・博物館とでも呼べば良いのか。
人間(本物の)がお亡くなりになった後、その人々の骨格系、筋肉系、神経系、呼吸器系、消化器系、尿路系、生殖系、内分泌系、循環系など器官を標本にしているエクシビションです。
標本はホルマリン付けにはされておらず、特殊な保存方法で、リアルな人体の各部(器官)を生なましく見ることができる展覧会とされていました。
このことを聞いただけでも、ゾッとして、怖く印象的すぎです。この展覧会は日本では「人体の不思議展」として1996年頃から各地で展示されていたようですが、日本医師会や保険医協会などが展示の中止を求める要請をしていたにも関わらず、開催され、5万人以上が訪れたこともあるみたいです。
日本では死体解剖保存法違反、献体証明退出の有無など、色々なことで問題や物議を醸している展覧会に、アメリカ看護師試験(NCLEX_RN)対策コースの先生にオススメされた、展示会へHUMAN BODY BOOKを持参して行くことになったのです。
人体の各器官(肺やら腎臓やら、子宮などたくさんの)を目視しながら、自分へインパクトを与えながら名称を英語で記憶(暗記)していました。その展示会への私とアメリカ看護師試験(NCLEX_RN)を共に受ける友人の滞在時間は、展示会オープンから閉館まで。
展示会に展示の亡くなられ方は、死後に多くの人に自分の体の内部をジロジロ見られることになるなんて想像もしていなかったことだろうと思います。人体標本を作る仕事に従事された方もまた違った意味、なんと申せばよいか言葉も見つからないほど考え深いです。標本になっていらしゃる方に「安らかにお眠りください」と日本人の私と友人は一体一体に手を合わせ(合掌)して、感謝の気持ちを示し学ばせて頂きました。
展示されていた標本には、
たとえば、
- 人々の不健康な生活の選択が身体に及ぼす影響として、喫煙した人の肺が真っ黒になっている標本
- 人間の皮膚を剥し筋肉が丸見えになっている状態でスポーツをしているポーズをとっている標本
- 内臓だけになった死体の実物標本
- 腎臓周囲のみがクローズアップされて内臓が丸見えになっている標本
- 人間が血管だけになって、その血管の走行まで立体的にみることが可能になっている標本
- 子宮の中に胎児が入った状態の女性の標本
など、ほんとにビックリで衝撃的な標本が多数展示されていました。
この展示を見た私たち日本人看護師の衝撃は言葉にならないインパクトと影響を与えることになったことは、想像や予測を絶していました。物議を醸しているボディズ・エクシビションは現在も世界各地で開催されています。
(地域によっては期間限定、ラスベガスストリップのルクソールホテル内 The Luxor Hotelでは毎日開催しています)
展覧会の人体標本は、ポリマー保存と呼ばれる革命的なプロセスと液体シリコーンゴムを使う方法で人体の内面の美しさを見ることを可能にし永久保存、この技術はプラスネーション(Plastination)技術として特許を取得しているようである。開催者のホームページによると解剖学教育のためのマイルストーン達成していると紹介されています。
看護師学生さん、解剖生理学は何と言っても看護の基礎
解剖生理学は何と言っても看護の基礎となります。
これから看護師を目指す方や現役の看護師さんも解剖生理学は苦手。そんな場合、インパクト・衝撃学習して見るのもよいのかもしれないです....
日本でもアメリカでも、どちらの国でも関係なく、心や感性を豊かにしていけるよう、全人的な視野を持てるよう、エビデンスベースで看護を提供していけるように、命ある患者さんから、亡くなられて行かれる患者さんから、亡くなられた患者さんから、私たち看護師は常に誰かに学ばせて頂いている。感謝
ボディズ・エクシビション、世界各地で開催されているので、旅行を計画している方は、旅行プランに展示会も組み込んでみるのもよいかもしれません。